「長崎戦後に三島が涙を流していた」という情報は知っていた。
「涙を流すのには、必ずそれだけの理由がある」という説得力ある説明のもと、
移籍の噂が流れていることも知っていた。
だから金曜日の午後に、クラブ公式メールマガジンの号外が来た時点で、
メール本文を確認する前に「マジだったか～」と分かってしまった。

今シーズン、三島個人としてはキャリア最高のパフォーマンスを見せてくれていただけに、
この移籍は非常に大きすぎる。水戸にとって替えがきかない選手の一人なのは間違いない。
高さはもちろん、献身的な守備、試合を通じての走力。チーム貢献度はピカイチ。

でも、悲しいしけれど、上を目指して移籍を決断した選手は気持ちよく送り出したいなと思う。
成功は約束されていないし、移籍を機にむしろキャリアが狂ってしまう選手も多い。
そんな中で自分の可能性を信じて、リスク覚悟でより険しい道へ進むのって勇気が必要だよね。
僕のようなサラリーマン生活を送る身には、あまり無い機会だ...。
最後の町田戦、三島に勝利をプレゼントして送り出してやりたいね。

ところで、サッカーは選手の能力を足し算して決まる単純なスポーツじゃあない。
様々な要素が複雑に絡み合ったスポーツ。
三島が抜けたことでチームがどう変化するのか。必ずしもマイナスだけではないはず。
例えば・・・。
平松が先発出場で長い時間プレーすれば、才能が覚醒するのではないか？
平松と船谷のコンビネーションが抜群に相性良かったりしないか？
湯澤がこれまで以上に「俺が点を取る！」と爆発的なプレーを見せてくれたりしないか？
三島の高さが狙えない分、DFラインから丁寧にパスを繋ぐチームに次第に成長できないか？
・・・どう転ぶか分からないけど、可能性も広がっている。

そして、もちろん話は最初に戻って「三島の移籍は影響力は大きい」。間違いない。
だからこそ。
名うての戦術家の腕の見せどころではないですか、西ヶ谷監督？